獣になれない私たち | 9話 動画が無料で見れる［12月5日放送 | 新垣結衣・松田龍平］

恒星との朝ごはん

晶が目覚めるとそこは自宅ではなかった。ここは恒星のベッドの上。でも服は乱れていない。寝室を出ると恒星がソファーで寝ていた。コーヒーを飲もうと準備している音で恒星も目覚めた。

おはよう！コーヒー豆ある？

切らしてる。

2人は近くでモーニングを食べることに。道中で掲げられている不動産物件に目が留まった。

恒星がどんな物件が希望なのか聞いてみた。すると晶は出るは出るは、次々とリクエストを述べた。一番譲れないのは住み心地。今住んでいるアパートの更新日が近づいてきているので、晶は引っ越すのか決めなければいけない。

恒星にとっても大事な判断が差し迫っていた。不正の書類の提出が今月末なのだ。晶は今後も続けていくのか気がかりだった。だが一度始めてしまった事はもう後戻りができない。

2人は仲良くモーニングを食べた。晶もリラックスしている様子。いつも夜共にしていることが多いためなんだか朝一緒にいることが不思議な気がした。

不正について晶なりの見解を伝えた。恒星さんが納得しているのならそれでいいと思う。誰かを傷つけているような悪いことではないし私は税務署の人間でもない。だから私が怒る理由はない。

お互いに何か心の中に抱えているものがあるならこれからも相談しあっていこう。この日2人はそのように誓い合った。

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ついに夢子と上野が、、

2人で契約をとった。喜び会社へ帰ってくる。晶もそんな2人の頑張りを称えた。夢子と上野は充実感に浸っている。

朱里もSEチームに馴染んでいる。そんな様子を晶は遠くから眺めて安心していた。

晶はもはやツクモクリエイトジャパンの旗振り役として成長を遂げている。そんな晶を社長は呼び出して、晶を営業部の特別チーフクリエイター部長に出世させた。

佐久間は俺のせいではと申し訳なく思う。この前給料2倍にしたら会社に残ってもいいと話したから、なんとしても営業成績を上げて引き留めたいと考えているのではないかと勘ぐった。しかし、晶が今までこなしてきた社長周辺の雑務は誰が引き受けるのか？

新人の長門さんどこー？

朱里が社長に呼ばれた。

社長秘書に任命する！

なんと朱里が新たな九十九の秘書になってしまった。

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雑誌に呉羽の記事が掲載

岡持が何やら慌ただしい様子で恒星の事務所に駆け込んできた。そして恒星に雑誌の記事を見せると、そこには呉羽と恒星が密会しているとの記事があった。

5tapに場所を移して、恒星と晶も集合した。雑誌に掲載されている写真は、晶もその場にいた際に撮影されたものだった。呉羽の読みでは、以前所属していた事務所の嫌がらせらしい。カイジの会社が提携解除を決定した途端に流れが急に変わった。

何やら店の外の様子が騒がしい。たくさんのマスコミが集まっている。タクラマカンは落ち着いた店が近所迷惑になることを気にしていた。

呉羽はいつも調子でマスコミの前に堂々と登場した。そして誰と誰が関係を持とうがどうでも良くない？とマスコミの前で言い放った。

そんな様子を流しているネット配信を家で朱里は見ていた。手元の携帯には以前の晶と同様に九十九から次々とメッセージが流れてくる。日曜なのにー、と朱里は既に疲れ気味。

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なんと京谷の母・千春さんが、、

玄関扉のドアが開く音がした。千春が玄関に女性物の靴があることを確認して晶が中にいると思い呼びかける。

朱里は当然のことながらひどく動揺する。そっと覗き込んだ時に2人は目があった。

えっ⁉︎あなたは前の彼女の、、

朱里はバリケードを作って自分の部屋に入ってこないようにした。千春はすぐに京谷に電話した。今マンションに来たら女の人が立てこもってるんだけど？

何も事情を話してこなかった京谷はしまったという表情を浮かべた。いずれにしても簡潔に話せる内容ではなかったので夜にまとめて伝えることに。

そんなとき、朱里はマンションから脱出すべく荷物を整理していた。バックとウサギを抱えて千春が目を離した隙に外に飛び出した。

千春がバリケードを破って部屋に入ったときにはすでにもぬけの殻。

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朱里が向かった先は

晶の家だった。他に行くあてがないとしてもなぜよりによってうちに来るのか？晶は納得いかない。

会社も近いしこれで一安心、と朱里は胸を撫で下ろした。だがすぐに状況は一変する。

ピンポーン

晶ちゃんいるー？

なんと千春さんが訪ねてきた。なんでここに来るの？とパニックになる朱里。ひとまず二階のロフトに隠れて、とハシゴを登っているときに、玄関の鍵が開いていたので千春さんが入ってきて目が合ってしまった。

こ、こんにちは～、、。

5tapに集まる

恒星は呉羽と一緒に雑誌に掲載された男として少し有名になっていた。5tapに入ろうとするとマスコミに呼び止められる。煙たがりながら何とか中に入ることに成功。

タクラマカンもマスコミにはうんざりしていてお客さんの迷惑にならないと気が気じゃない。周年パーティーも近いことなので、しばらくお店を休もうかと検討している。

恒星は周年パーティーも気になったがそれよりも奥のテーブルで催されている異様な雰囲気のグループが気になった。

晶・朱里・千春。この三者でビールを飲んでいるのだ。晶は今までの経緯を詳細に千春さんに説明した。全く想像していなかった真実を耳にして思わず現実逃避したくなる。育て方間違えたかな、、。

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いつの間にか3人は

京谷に起こる事は当然なのだがそれに加えて晶にも少し怒った。時間は有限であり無駄にしてしまうとあっという間に年月を重ねてしまう。思い立ったが吉日ですぐに動かなければいけないのだ！

もちろん他人事みたいにビールを飲んでいる朱里にも注意した。改めて朱里は千春に挨拶する。一度病院で2人は顔を合わせていた。だが、その当時は夫が倒れてまもなく気が動転していてあまり丁寧に接することができなかったかもしれないと千春は反省する。

京谷に対する怒りが収まらない千春に対して、朱里はあまり京谷さんのことはせめないであげてくださいとお願いする。彼の優しさがなかったら、今自分は生きていなかったかもしれないから。

晶はビールを飲みながらしみじみと思った。朱里さんが生きていて本当によかった。こうして3人で今ビールを飲んでいる。そのことが何よりも幸せに思えた。そんな晶の様子を見て朱里も涙を浮かべてしまう。続いて千春も。

いつの間にか泣き声は笑い声に変わっていた。そこに連絡を受けた京谷がやってきた。

？？？

どうゆう状況だ？ありえない組み合わせで盛り上がっている女性陣を理解できない。それは恒星も同じだった。

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恒星さんと晶の関係は？

京谷は恒星と2人きりになったので気になることを確かめてみた。晶のことをどう思っているか？ただの飲み友達と聞いているけど。

恒星は以前に肉体関係があるようなニュアンスを伝えていたが、それは嘘だったと告白する。それが原因で殴ってしまっていた京谷はその嘘を許すことができなかったが、殴られたこととおあいこという形で収まった。

それに京谷はきちんと向き合ってこなかった自分に腹立っていた。問題なのは恒星さんと晶の関係ではなく、自分のことを棚に上げていたこと。今さらこんなことに気づいても遅いと話す京谷に対して、恒星は遅くはないんじゃないですかと指摘した。

恒星は男女の間で友情関係は成り立たないと考えていた。でも彼女となら人間同士で語り合うことができる。そんな貴重な人間との関係を壊したくない。この発言は恒星にとって、晶が大切な存在だと話しているように聞こえた。

女性陣の話し合いも終わり、千春さんと晶はまたお食事しましょうと約束した。今日は千春さんはビジネスホテルに泊まる。朱里は晶の家にお泊り。しっかり自分は今働いていることを京谷に伝えた。

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ひげといい感じ？

5tapで別れ際に恒星といい感じだったことを朱里は指摘した。朱里はひげが嫌味っぽくて苦手だった。

晶にとっては、飲み友達であり何でも語り合えて一緒にいて気楽な人。まだ恋愛的に好きではない。

朱里は恋愛に飢えていた。自分のことだけを想ってくれて全部を受け止めてくれる経済力のあるイケメンがいないかとボヤく。

もし自分を見失ってしまうことが恋愛なら晶はもうしたくないと話す。もう二度とあんな思いは繰り返したくない。

だったらずっと1人で生きていくの？と朱里が聞いてくるので晶は自分なりの考えを答えた。

私って1人なのかな？今は朱里さんがいる。さっきまで千春さんと一緒だったさっきまで千春さんと一緒だった。会社の同僚とも仕事のことで共に喜び合える。この前は飲み友達とゲームをして朝一緒にモーニングを食べた。当たり前の日常を大切にしていけば1人じゃないんじゃないかな？

そんな言葉に朱里も笑みを浮かべた。朱里もそんな風に思うから。

おやすみ！

おやすみ！

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九十九社長がカンカンで

遅刻ギリギリに飛び起きた。朱里をたたき起こしてなんとか始業前に到着。

だが、夢子が社長がやばいと話してくる。朱里は日曜日なのにメッセージがうざいから電源を切っていた。確認してみると膨大な量のタスクが。

九十九はカンカンだった。晶がフォローしようとするが、長門に頼んでる！とタスクをすぐに終わらせるように指示を飛ばした。

晶は社長室に入り、まだ仕事に慣れていないのでもう少し猶予くださいとお願いした。だが、それならお前が出来るように指導したらいいと突っぱねられた。

さらに営業部としては今週のノルマを提示される。このノルマの上に、秘書の指導ですか？と聞くと、それぐらい自分で考えろと言われてしまった。

営業部のノルマを夢子、上野と共有する。朱里が不明点について聞いてきたので丁寧に教えていると、九十九に音が遅いとげきを飛ばされた。

晶の家に戻ってからも、朱里に秘書業務の細部に至るまで丁寧に教える。すでに朱里はパンク寸前に追い込まれていた。

それでも真面目で責任感が強い朱里は、任された以上は秘書の業務をやると頑張る。

秘書としての激務

朱里はなんとか九十九の要望に応えようと次の日から必死に頑張った。頼まれた資料や接待もこなす。だが彼女なりに頑張っているのに、晶と比較されて自信喪失気味になっていた。

そしてとうとう事件が起きてしまった。

あまりにも一編に九十九から指示されるので朱里は混乱してしまった。そのことが原因で後に会社を揺るがす事態が発生してしまう。

晶が営業から帰ってきたら朱里は買い出しに出かけていて不在だった。佐久間から一連の状況を聞いて社長に一言物申しに行く。

社長室では朱里は使えない奴だとぼやいていた。

社長の下ではみんながそうなります。みんなが社長と同じスピードで仕事できるわけじゃないんです！しかも入社したての子に。

この反抗的とも取れる態度に、最近お前調子に乗りすぎじゃないか！？とキレられる。

そこにクライアントである天草製薬から連絡が入った。添付されたメールに違和感を感じて連絡してきた。10月分の売り上げ報告書を待っていたのだが、なぜかお座敷の土壌鍋の予約メールが添付してある。

肝心の天草製薬の売り上げ報告書は、別会社に送付されていたのだ。つまり機密データが漏洩したことになる。

この事態に九十九はパニックになる。すぐに両社に出向き、事態の収束を図ることに。買い出しから戻った朱里は自分が犯してしまった取り返しのないミスに動揺する。

晶はそっと置かれていた買い出し袋と朱里の社員証を見つけたのだった。

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働けなかった、、。

朱里は晶の家から身の回りのもの全てをもってとぼとぼマンションに戻っていた。

それを岡持が偶然発見する。自分のことをいつも変態呼ばわりするので、いつも通りに空気が読めない感じで自己紹介をしていると朱里が突然うずくまって泣き出した。

「働けなかった」

恒星が手伝っている監査法人の仕事においても動きがあった。経理部長が約30,000,000円の横領を行っている事実を暴露した大熊が依願退職したのだ。

しれっと経理部長本人が部屋を訪れてあれは事実無根であるとシラを切る。だが監査法人としてこれ以上追求することができない。恒星は大熊の負けと語った。

帰りがけに大熊が恒星を待ち伏せていた。退職金を満額支給されて田舎でひっそりと暮らすらしい。やはり退職金が手に入らないと老後の生活のことを考えると不安に駆られて自ら身を引くことを選んだ。いつか暴露してやろうとコツコツ書いてきた経理部長のメモをビリビリに破り捨てて大熊のサラリーマン人生は静かに幕を閉じた。

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部屋に手帳が残されていた

晶は5tapを訪れる。恒星と出会った。朱里の一件を話す。何もしてあげることができなかった。手帳にはごめんなさいと一言書かれていた。

恒星は人のためというのは所詮自己満足で自分のためにやっていることに過ぎない、と話す。

でも、人助けがそんなに悪いことなのか晶はどうしても納得できなかった。お互いに支えあって辛いことも分け合って生きていきたいのに、、。

恒星はその日の夜、不正書類一式を作成してクライアントに連絡した。

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とうとう獣になる2人

朱里はもう会社に来る事はなかった。九十九を始め、社員たちも朱里のことを誰も心配していない。どこか人事の雰囲気が漂っていた。

九十九が朱里の悪口を言い始める。あんなのやる気が足らないんじゃ！

は？

晶はとうとう不満を爆発させた。

仕事ですから働きますよ。お給料ないと生活できないし。だから無茶苦茶な社長の要求にも必死に堪えてきた。逆らうと怖いから。みんなだってこれではおかしいと思っているのに平然な顔でやりすごそうとしている。目の前で辛い人がいるのに誰も助けようとしない。こんな会社でどうやって働いたらいいんですか？

だったら辞めたらええ！

ここは俺の会社だ！深海がいなくなってもどうとでもなる！

またしてもみんな何も声を上げてくれない。

、

、

失礼しました。出過ぎたことを申しました。

晶は静かに退社した。

その頃、恒星も戦っていた。

もう不正書類に加担することはやめさせて欲しいと。だが脅されてしまい、どうしても抜け出すことができない。

晶は自然と恒星の事務所に向かっていた。お互いに勇気を出して獣になろうとした。でも見事に返り討ちに遭ってしまった。

そんな空気をお互いに察したのだろうか。自然と薄暗い事務所でキスをした。

そしてとうとう体を重ねあわせる関係になったのだった、、。

翌朝、晶は先に事務所を出て行く。

その時、恒星も目覚めていたが何も声をかけなかった。

晶「、、、間違った？」