下町ロケット | 再放送日程と時間はいつ？［8話 | 12月2日］

下町ダーウィンがデビュー

佃と利菜は朝、テレビをつけるとそこには見慣れない無人農業ロボットの姿が映し出されていた。名前はダーウィン。

ダイダロスの重田がインタビューを受けている。下町連合体として帝国重工に立ち向かっていくと宣言した。

完全に虚をつかれた帝国重工では朝からパニックに陥っている。的場はそのミスに怒りくるう。自分の社長出世への材料と考えていた無人農業ロボット「アルファ1」の完全に先を越された。

ダーウィンプロジェクトに関わっている主要メンバーに目を通す。

そこには見慣れた名前があった。

ギアゴースト社伊丹。

ダイダロス重田。

全て自分が切り捨てた人間だった。

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佃製作所にも情報が入る

更に主要メンバーとしてキーシンの戸川の名前もあった。佃は自動走行制御をどのように実現しているのか不思議で仕方なかったが、これで合点がいった。

人のふんどしで相撲を取るような真似をしてまで商売をしようとしているキーシンに虫酸が走った。

他にも北堀企画という番組制作会社がバックアップとしてサポートし、宣伝を主に担当している。この会社がシナリオを立ててダーウィンプロジェクトを庶民が応援したくなるような形でテレビ局に振り込んだのだ。

さらに関係している会社もある。佃製作所とは長年取引のあったヤマタニだ。佃がヤマタニとの取引を中止することを伝えに行ったときにはすでに話は進んでいた。

完全に佃製作所は置き去りで乗り遅れてしまった。今頃、下町ダーウィン計画に絡んだ連中は高笑いを浮かべているだろう。

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野木にも伝わった。

佃は野木教授に会いに行く。

全く予期しない展開になってしまったことを謝る。だが、佃のせいではないと野木は気にしていない。ただ自分の技術を盗んだキーシンの連中だけは許せなかった。

山崎はキーシンのレベルが野木教授と比較してどの程度なのか聞いてみた。それは向こうが盗み出してからどれだけ発展させたかによる。

山崎は向こうの方が技術が上であることを恐れたが、佃はあくまでコピーが本家に勝ことがあってはならないと主張した。

ここで実験用トラクターに不具合が生まれる。立花が検査してみると、トランスミッションがまだうまく連動していない箇所があるようだ。今のままの誤差であれば正直話にならない。

どこを改善すべきか必死に考えている立花に、軽部はたかが実験用トラクターで何熱くなってるんだか、と吐いて捨てた。

立花は製品化して1日でも早くギアゴースト社に勝つことを目指していた。だが、軽部はそんな先のことを相手にせず、12時を迎えたのでお昼休憩に出た。

イライラする立花に佃が話す。製品化には残念ながらまだまだ時間がかかってしまう。今のライバルはギアゴースト社ではなく、己自身。軽部の言い方にも問題はあるが、確かにこれは実験用のトラクター。たくさんの失敗を積み重ねることによって開発を楽しんでほしい。すぐに結果を求めるな！

立花は納得して共にお昼休憩に向かった。

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帝国重工では対策が急がれる

的場は焦っていた。自分が社長に登りつめるために賭けたプロジェクトの足元をすくわれたからだ。

だが、財前はライバルが出現した以上、時間を要してでも無人トラクターの性能を高める必要があると進言する。

だが、的場は聞く耳を持たない。相手のことを帝国重工の発注なしでは生きていけない下請けと馬鹿にしてアルファ1を世に送り出すことによってダーウィンを1日でも早く潰せと命令する。

ここで多野広報部長が血相変えて飛んできた。片手には明日発売される週刊ポストの記事が。その記事を目にした的場は吠える。

「なんだこれは⁉︎」

次の日、佃製作所でも週刊ポストの記事で大騒ぎになっていた。

それは重田らが仕掛けたものだった。下町トラクターの真実、と銘打って帝国重工の今までの悪行が暴露されている。

的場の強引な下請け切りによって重田の会社が父さんに追い込まれたことが記されていた。早くもSNS上では帝国重工に対するバッシングがなされていた。

まさに帝国重工に対する宣戦布告。善vs悪の構図を作ってみせた。

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沖田会長からの呼び出し

的場は沖田会長から呼ばれた。

今回の一件の判断ミスを嘆かれる。無人農業ロボット事業に手を出すべきではなかった。功を焦ってしまった的場のミス。

現社長の藤間がもう一期社長を続投する方針が決定された。いずれにせよこのままでは的場は終わり。そのように厳しい忠告をされた。

見事に帝国重工の人事をひっくり返したダーウィンプロジェクトチームは会食の席で盛り上がっていた。皆が浮かれていた。後はダーウィンの完成を待つのみ。彼らの目論見通りに進んでいた。

的場のもとにアルファ1について問い合わせが入る。なんと岡山県知事からだった。

ロケット事業について話がある

佃は帝国重工に呼び出しを受けた。

水原本部長が現れてロケット事業部社員に対して話す。

「大型ロケットの打ち上げ再開が決定された」

社員らは喜びの声を上げる。

藤間社長のソフトが決まって流れが変わったのだ。

継続的なロケット開発にはリユーザブルロケットエンジンの開発が不可欠。帝国重工にはロケット開発の未来がかかっていた。

ロケット事業が継続されたことで佃らは喜び会社に戻ろうとしていたところを水原に呼び止められた。

引き続き佃はバルブシステムを一生懸命に作らせていただきたいと申し出た。しかし、水原は正直に帝国重工でもキーデバイスの完全内製化を目指すために製造を続けていることを明かす。

もし開発に成功すれば帝国重工製を採用することを告げられた。佃は水原の事情を汲み取って、もし佃製作所が製造したものが帝国重工の性能を上回ったら採用してもらうよう約束を取り付けた。

これでまた帝国重工が本格的にライバルに躍り出たわけである。

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アグリジャパンに出展する

岡山県知事から岡山県で開催されるアグリジャパンにアルファ1のデモンストレーションを依頼された。

イベントの目玉としての招待であり、的場はなんとしても参加して劣勢を挽回したい。

だが、開発担当の奥沢はまだエンジンやトランスミッションの小型化には時間がかかることを報告する。

だが、的場は自分の失敗を挽回しようと必死でありそんな事は聞く耳を持たなかった。いくらでもやりようがある。藤間にこれ以上好き勝手させない。赤字続きの不採算事業を盛り返してきたのは自分だとプライドがあった。

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親子間での争い

佃は帝国重工でもバルブシステムを開発していることを知り、何となく利菜に顔を合わせづらかった。

帰ると利菜がいて、ご飯を作ってくれようとする。だが佃はいらないと断った。

ぎこちない父親に利菜が詰め寄ると、佃はバルブシステムについて話した。

だが、利菜はどこかすっきりした表情を浮かべている。今までずっと開発していることを内緒にしていたので辛かったのだ。

バルブシステムで仮に敵対していても家の中では普通の親子。

佃は戸惑いながらも利菜の作ってくれた夕食を共に食べた。

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無人作業テスト

北海道にて再び無人トラクターの走行テストが行われた。前回よりも数値は安定して誤差5センチまで精度を上げることができた。

明らかにトランスミッションによる効果だった。野木は佃の協力に感謝する。

一方でアルファ1については、問題を抱えているらしい。100,000人以上が集まるアグリジャパンに間に合わせるために帝国重工は、農業トラクターの大型化にシフトチェンジした。

だが日本の農家においては大型トラクターを扱えるような土地を有している農家は稀である。

そのことは、当然のことながら財前も認識していた。だが、的場の子飼いである奥沢はアグリジャパンに間に合わせるために役員会議に提出した事業計画書の一文を、小型トラクターから大型トラクターへ改ざんしていたのだ。

的場はトラクターの棲み分けを考えていた。なんとしてもアグリジャパンに間にあわせるために。

財前は必死に元の流れに戻すためにあらゆる施策を施す。自らが目標としている日本の農業を救うために。

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下町ダーウィンチームにも

アグリジャパンについて情報が共有された。公の場で帝国重工を叩き潰すまたとないチャンスに血気盛んになる。

だが、強引に進めているギアゴースト社にも不穏な動きが漂い始めていた。取引先のヤマタニからダーウィンが急に停止した旨の報告メールが届いたのだ。

しかし、開発責任者の氷室はあくまでうちに問題があるわけではなく、走行テスト中にはよくあることだと煙に巻いた。当然、伊丹にも報告はあげなかった。

氷室は優秀な技術者ではあるが、あまりにも一方的に命令口調であるため職場の雰囲気は芳しくなかった。島津が責任者であるときには開発そのものを楽しむ雰囲気で満ちていた。

島津は大学の正職員の募集に応募していた。あくまで企業の面接は除外していたのだ。

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殿村もアグリジャパンへ

佃は殿村と電話する。殿村の親父さんも体調が戻り、共に農作業手伝っているらしい。

だが、さすがに年季の入ったトラクターがガタが来てしまったようだ。佃製作所のトラクターを購入したいと申し出るか、それはまだ少し時間がかかってしまう。

佃は自分も参加する予定のアグリジャパンに一緒に行かないかと声をかけた。そこには様々な農機具も出展される計画となっているので殿村も非常に興味深かった。

アグリジャパンのパンフレットを見てみると、帝国重工vsダーウィンプロジェクトとあからさまに煽っている。

立花と加納もアグリジャパンに参加したいと申し出る。下町トラクターがどれぐらいの精度のものなのか実際目で確かめたいのだ。

しばし加納が結んできた殿村の米で作られたおにぎりをみんなで美味しくいただいた。

伊丹からの手紙

島津のもとに伊丹から手紙が届いた。島津は今更なんだろうと開封する。

手紙には次のように記されていた。

ギアゴースト社はダーウィンプロジェクトに参加しています。岡山県で開催されるアグリジャパンにダーウィンがデモンストレーションを行う予定です。あなたが設計したトランスミッションが活躍します。再会を心待ちにしています！

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アグリジャパン当日

会場は大勢の人で賑わいを見せていた。殿村と久々に再会を果たした。

会場にはすでにダーウィンとアルファ1が走行テストを行う場が設けられていた。

実際にアルファ1を目の当たりにした感想は大きい。だがやはりそのサイズ感から扱える農家はごく僅かな印象だ。殿村の家でも難しいらしい。

会場の中でひときわ人が集まっているエリアがある。ダーウィンプロジェクトだ。

人の技術を盗んでおいて高らかと手を振り歓声に応えている。だが技術は二流だと思っていたダイダロスに佃製作所はずいぶんと先をいかれてしまった。

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野木が講演する

農業のICT化について講演を行った。いよいよ無人農業ロボットのデモンストレーションの時間が近づいてきた。野木は緊張している。

財前が現れた。特別席を用意していると話すが、今日は帝国重工のお偉方が一同に揃うので遠慮した。

アメリカ出張で日本には不在のはずの藤間社長が姿を見せた。表向きの理由は岡山県知事と大学の同期だから帰国を前倒しにしたと話すが、これは初めから計算されていたものだ。

とにかくこれだけ役者が揃って失敗は許されない。的場は奥沢に喝を入れた。

テレビ曲も全局集まった。日本中がこの対決に注目している。

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無人農業ロボット対決

まずはダーウィンプロジェクトの先攻。会場は大きな歓声と拍手を送る。ダーウィン目当ての観客が多いようだ。

重田や伊丹らも固唾を呑んで見守っている。このデモンストレーションで求められているのは次の3つ。

まずは走行性能。

いかに早く正確にコースを走行できるかが求められる。ダーウィンは、困難なクランクコースも簡単にクリアする。

続いては、作業性能。

トランスミッションの実力が1番求められるが、ダーウィンは持ち前の馬力で順調に畑を耕す。

最後は安全性能。

いくら有能なトラクターであっても人をはねてしまっては元も子もない。人に見立てた案山子の目の前でダーウィンはピタリと止まった。

ダーウィンプロジェクトのメンバーも満足な結果だった。帝国重工の藤間社長も敵ながら感心する。

20分の休憩を挟んで次は帝国重工のデモンストレーション。

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島津を発見する。

島津は伊丹からの手紙を見て会場を訪れていた。その姿を伊丹と佃が発見した。

佃が島津を探し回っているとき、伊丹と出くわした。

伊丹は誇らしげな表情でダーウィンについての感想を求めた。佃は渋い表情を浮かべながらも素晴らしいトラクターだと認めた。

伊丹は続けて佃製作所はトランスミッションの製作を続けているのかと質問する。これだけ我が社と実力の差が歴然であれば、自ずと答えはわかりそうなものだが、、。

佃は今は負けていても必ずいつか勝ってみせる。うちはしぶといですよ！と反応した。

いよいよ帝国重工のアルファ1が登場した。ダーウィンとの躯体の大きさの差は歴然。

まずは走行性能からスタート。大きなパワーと共に動き出し、大きな車体だがクランクも無事にクリアする。とはいえ、動きは遅かった。おそらくトランスミッションが原因だろう。

作業性能については、圧倒的パワーを背景に一瞬にして広い面積を耕す。だが作業ムラが非常に目立っており、ダーウィンとは比較するまでもなく完敗した。

最後に安全性能。これは基本中の基本であるため、案山子の前で停止せて当然、、と考えていたが、アルファ1は止まる様子を見せない。

おい！止まれ！止まれーーー！！！

ガシャン

案山子を下敷きにしてしまった。おそらくセンサーによる不備が原因か。

大勢の面前でこれは大失態。ダーウィンの重田は高笑いを浮かべていたのだった。

第8話おわり