ドラマ インハンドの感染症(シャーガス病)の実態を探ってみた!

 

2019年春から始まったTBSドラマ「インハンド」はご覧になりましたか?山下智久主演で一風変わった寄生虫の研究者と奥手で物静かな医者を演じる濱田岳に、勝気な性格な内閣官房官僚の菜々緒と個性的な面々が出揃いました!

テレビコマーシャルなどではどのような物語の展開になり、ドラマが放送されていくのかいまいちつかめない面はありましたが、実際に放送を見てみてテンポ感もよく、今までドラマで放送されていないような感染症や寄生虫を題材にした事件解決型なので非常に視聴しやすかった印象を受けました。

まだドラマ放送を見ていない方や見逃されてしまった方は民放ポータルサイトのTVERをご利用ください!他の所にコマーシャルは挟まりますが、登録なしにご利用いただけるので快適かと思います!

こちらのページでは、主に「インハンド」の第一話(初回放送)で取り上げられた恐ろしい病・シャーガス病が実際に存在しているのか、そしてどのような病気なのか、どれほどドラマで取り上げられたシャーガス病がフィクションに近いのか、それともノンフィクションなのかについて簡潔にまとめてみました。大体3分ほどで理解できるボリュームに収まっています。

 

シャーガス病の実態

シャーガス病とは

感染者は約6,000,000人から7,000,000人と推測されているほど著名な感染病。主にアメリカ大陸に存在する昆虫を介して人間へと感染する。感染したからといって必ずしも発病するとは限らず、沈黙の病気とも呼ばれている。ただし一旦発病すると心疾患系に大きなダメージを生じさせる。

主に媒介する昆虫はドラマでも登場したサシガメであり、現在において日本では発見報告されていない。そのウィルス源となる寄生虫の名前はクルーズトリパノソーマと呼ばれ、サシガメの糞尿が人間の粘膜や傷口によって感染経路が確保される。サシガメは蚊のように人間を吸血する昆虫である。

人間の症状

多くの場合は数週間から数ヶ月はあまり症状は出ない。仮に出たとしても一般的な病気のように発熱や疲労を感じること、頭痛や下痢などの症状を引き起こす。ただし寄生虫が侵入した経路が赤く腫れあがることが特徴的。また他の病気では見られない糞尿によって感染した経路から目が腫れ上がることも多い。一旦この症状が治まったとしてもシャーガス病の恐ろしいところは潜伏期間が存在するところ。具体的な年数は明らかにされていないが、場合によっては何十年後かに心臓の重大な合併を引き起こし死に至ることも多い。例えば心臓肥大や心不全不整脈などがそれに当たる。

治療方法は存在するのか?

まずはシャーガス病に感染しているかどうかを確認する意味においても血液検査が行われる。発症当初は血液検査によって寄生虫が存在しているため発病しているかどうかを確認することができるが、その時期を逸してしまうと寄生虫は体内から消えてしまうので血液検査によっても明らかにされないことが多い。

発病が確認されると駆虫薬と障害を生み出してしまった臓器への対症療法アプローチの両面から治療する。

実際の患者例

その男性は日系2世で年齢は62歳であった。主にブラジルで生活を押し40年にもわたり農業に勤しんできた。数年前から疲れを感じやすくなり、病院で詳しく検査をしたところ心臓に大きな肥大を見つけた。治療と並行しながら農作業を続けていたが不整脈を頻発するケースも多く、より詳しい原因を探ったところシャーガス病であることがわかった。この男性は適切な処置により大病を免れることができたが、どれくらいシャーガスウイルスが潜伏していたのかは不明であった。近年ドラマや映画で度々紹介されているので一般的に普及しているが、心臓バチスタ手術によって肥大してしまった心房を切除するオペが効果的だとされている。非常に困難を極める手術であり、成功率は必ずしも高くはないが 放っておいても完治する病ではなく、心臓を心停止するほど肥大させないためにも必要な処置とされている。

感染リスク地域

カリブ地域・南米大陸(感染者はほとんどラテンアメリカに集中している)

直接の昆虫による媒介だけではなく、旅行時における輸血等でも感染のリスクもあるので十分に注意したい。

 

インハンドのドラマ内容は?

ドラマ原作は?

ドラマ「インハンド」の原作となっているのは、朱戸アオ氏が原作漫画の『ネメシスの杖』『インハンド 紐倉博士とまじめな右腕』です!ドラマでどれだけ漫画の世界観を表現できるのか非常に注目されます。実際にドラマの放送を見てみた感想と概要をまだご覧になっていない方のためにご紹介します!

 

寄生虫学者・紐倉 哲(山下智久)は、関東近郊にある巨大な植物園を改造した自宅兼研究室に引きこもり、気のむくままに好きな寄生虫の研究をしている。人嫌いでドSな変わり者だが、博識で天才的な頭脳を持つ男だ。右手がロボットハンドの義手であるのも特徴である。
そんな紐倉のもとに、内閣官房サイエンス・メディカル対策室から牧野巴 (菜々緒)という美人官僚が訪れる。サイエンス・メディカル対策室とは、科学機関や医療機関で起きるあらゆる問題に対処するチーム。科学が進歩しグローバル社会になったことで、従来の概念を超える未知の病気や事件など様々な問題が起こっており、それらに対処するために設立された部署だ。そんなサイエンス・メディカル対策室に、匿名の告発状が届いたという。その内容は、ある病院で心筋梗塞により亡くなった複数の患者が、日本では滅多に見られないシャーガス病という感染症にかかっている可能性があるというもの。シャーガス病の感染者がもし本当に国内にいたら、大変なことになる。並みの医者や科学者では対応できないと考えたサイエンス・メディカル対策室は、牧野に寄生虫や未知の生物、病気にも詳しい紐倉のもとを訪ねるよう指令したのだ。好きな研究だけしていたい紐倉は役人への協力などまっぴらごめんだったが、牧野から出されたある交換条件に食いつき、力を貸すことに。紐倉と牧野は早速、感染が疑われる患者の処置をした医師・高家春馬(濱田 岳)に会いに行く。高家の協力も得て調べを重ねていくと、10年前に起きたある事件が浮かび上がってきて…。

©️TBSテレビ 「インハンド」

 

上記の通り、人間が犯人となる刑事や医療ドラマとは異なり、世界に点在している危険な感染症やウイルスを題材に風変わりで寄生虫の生態をこよなく愛する紐倉が、寄生虫と人間を比較し、人間の浅ましさや愚かさを描写していく点が非常に新鮮でした。

山下智久と濱田岳、菜々緒の距離感やテンポ感も非常に秀逸で、近年では珍しい初回放送から11%を超えた視聴率にも頷けます。いわゆる周囲から孤立して箱根エリアの研究所にこもって研究に没頭している研究者。真面目だけが取り柄でひたむきに医者としての技術を磨きながらもあまりにも正義感が強くやり方が不器用なため医者組織から追い出されてしまった医師。外務省出身のエリートでプライドが高く周りと馴れ合うことを嫌い、一時的に内閣官房組織に追いやられてしまったが早々に結果を出すことによってわずか2年で外務省に戻ることを目論んでいる官僚。

文字に起こすとバラバラのようにも感じますが、そのチームが1つの目的ではないにせよそれぞれの利益のために団結したときの強さを画面を通して感じました。

どのような展開か?

刑事ドラマであれ、病院ドラマであれ、事件や事故に巻き込まれてそこから人間模様が写し出されてドラマのストーリーが展開されていく話は読者の皆さんも今までたくさん見てきたと思いますが、インハンドについてはあくまで主人公は細菌であり、寄生虫。人間はわずか生まれてから数万年しか経っておらず、数億年も前から生きてきたそれらの微生物に学ぶことが多いと主人公の紐倉は訴えかけます。

確かにドラマを見ていると人間の浅ましさや愚かさを感じ取る場面がたくさんありました。人間がそれらを悪用することによって事件化されているのです。前者の3人が中心となり、隠された真実に迫った時にどのような展開が今後生まれてくるのか非常に楽しみです!特に注目して欲しいのは、水と油の関係である紐倉と高家の関係性。医者に戻ることができなくなった高家が曲者である紐倉の研究所に再就職を果たしましたが、どれほど振り回されていくのか注目です!

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