僕とシッポと神楽坂 | 無料視聴で動画を見る方法（3話：10月26日放送）

神楽坂は今日も平穏な一日を迎える。

相葉雅紀（高円寺達也）は最近マラソンを始めた。
実家に戻ってから少しお腹周りが気になるらしい。
道行く人に声をかけられ、神楽坂は人情に溢れる街だ。

その途中で数年ぶりに神楽坂で扇店を営む千津（加賀まりこ）に出会った。
千津はカネメという3歳になる猫を飼っている。

しばらく予防接種にも来院していなかったので達也は病院で待っています、と伝えた。

自宅に戻ると達也はいつも通り女衆3人にからかわれる。
どうやらダイエットをしているということで朝食抜きらしい。

今日は町内会の大事な集まりがあった。
坂の上動物病院の獣医師として参加する。

どうやら神楽坂は今や不動産業者のターゲットにされており、達也のエリアもうかうかしていられなかった。
特に千津の扇店も危ないらしい。

〜〜〜

坂の上動物病院に泥棒！？

トキワはいつも通りの時刻に出勤する。
すると病院は鍵が開いていた。

中にコオ先生がいると思い挨拶してみるが反応がない。
しかし奥から物音がした。
近づいて確認してみると見たことがない老人が病院内を物色している。

トキワは泥棒だと勘違いして大声を上げる。
この動物病院には金目になるものなんてひとつもないんだからね！

そこにコオ先生が出勤した。

徳丸先生？？

実は彼こそがこの動物病院の院長だった徳丸善次郎だった。
そうとは知らず泥棒扱いしたことをトキワは謝罪する。

コオ先生が徳丸先生を紹介した。
日本でも有名な獣医師で、30年以上前の話だが南米調査隊にも参加していた。
そういえば、トキワの夫も数年前に南米に調査に行きそのまま消息を絶っていた。

〜〜〜

南米は3A

徳丸は坂の上動物病院がきちんと運営できているか心配になって様子を見に来たらしい。
神楽坂でも有名な徳丸は戻ってきただけでも歓迎される人柄。
早速病院に訪れたミキのハムスターを診るだけではなく人生相談にも乗ってあげていた。

坂の上動物病院はお昼休憩の時間。
トキワは自慢のお弁当を徳丸先生に振る舞う。
微妙な味を知っている達也は、微妙なニュアンスで食べることを勧めなかった。

徳丸先生が一口食べると、言葉にはしないがあまり美味しそうな表情ではない。
トキワはどうしても南米のことが聞きたかった。
一体どういう場所なのか。

徳丸は端的に感想を述べる。
暑くて危なくて飽きない。
つまり3A。

獣医師にとって未開の地であり好奇心がくすぐられる場所なのだ。

そこにいつものごとくすず芽が達也にお弁当を届ける。
相変わらずの美味しそうなお弁当の数々。

トキワのお弁当にも茶色弁当と指摘して対抗心メラメラ。
お弁当は見た目ではなく味が勝負！とトキワは主張するが、おそらく徳丸のたべっぷりを見る限りではすず芽の圧勝だろう。

どっちが美味しかったかと徳丸は聞かれたので、両者引き分け痛み分けと結論を持っていった。
しかし、それが火に油を注ぐ形となり、さらに両者のライバル関係は増した。

どっちがタイプだ？と徳丸は聞く。

徳丸は達也をからかった。
ピチピチの芸者か熟れた動物看護師。

ただ、達也にとっては、すず芽は妹みたいなものだし、トキワは同じ働く仲間であり人妻だったから全く恋愛対象ではなかった。
そこにトキワの息子・大地が病院にやってきてダイキチの散歩に出かけた。

カナメの飼い主探し

千津の憂いを取り除くためにも、坂の上動物病院が協力した。
カナメの飼い主募集のポスターを作成する。

確かにカナメと離れ離れになるのは寂しい。
だがそれ以上にひとりぼっちで残していくのは忍びなかった。
今の神楽坂の住居も不動産業者から連絡があり、神楽坂に住みたいという夫婦が内見に来るらしい。
神楽坂中にカナメのポスターを貼らせてもらった。
ナルタウン動物病院に研修中の堀川も協力してくれた。

きっとカナメちゃんの飼い主は見つかる！
トキワとの帰り道の途中で徳丸は南米で消息が不明の旦那も見つかるといいなと声をかける。
トキワはとにかく諦めが悪いらしい。
本来であれば自分でも探しに行きたい。
今でもきっと生きていると信じていた。
３Aの地できっと今も楽しく暮らしている。

トキワも毎日を楽しく大地と暮らすと改めて思うのだった。

〜〜〜

カナメが病気に

千津の家をまるでお化け屋敷を楽しむように若い夫婦が内見に来た。
とても軽いやり取りで、すぐに500万円の手付金を払ってもいいらしい。
そんな夫婦の姿に千津の表情は冴えなかった。

達也の母の耳にも千津が神楽坂を離れる話は届いた。
ともに神楽坂を盛り上げてきたメンバー。
一人また一人と去っていくのが何とも寂しかった。

後日、内見に来た夫婦は家で暮らす気など全くなく、名義だけ確保して転売する気だったらしい。
正式な契約を取り交わす前だったから良かったものの、千津の不安は解消しなかった。

千津は自分がこんなにネガティブだからその影響がカナメにまで移ったと心配した。
どうやら最近あまりご飯を食べてくれないらしい。
コオ先生が触診すると、すぐに病院に連れて戻った。

詳細に診察をしてみると肝臓に腫瘍があることが判明した。
腫瘍がある箇所も肛門に近く非常に危険な状態。

千津はカナメに痛い思いをさせることに及び腰。
ただ、カナメは幸いにもまだ若くオペに耐えることができれば今後数年間生き延びれる可能性が高い。

コオ先生はここで虹の話を披露する。
死んだ動物たちの楽園の世界だ。
天国の一歩手前の橋でずっと元気な姿で飼い主を待っている。
もし再び会うすることができればもう二度と離れ離れになることはない。

千津は自分が先に逝ってしまったら？と聞いてみた。

「その時は虹の橋まで迎えに来てあげてください」

千津は達也の優しさに感謝した。
コオ先生は、千津の助けてあげて、という願いを受け取りオペに臨んだ。

〜〜〜

手術は無事成功

開腹してみるとレントゲン写真で見た以上に癒着が激しく手術は困難を極めた。
だが、コオ先生は確かな技術でなんとかやり遂げる。

その報告に千津は喜んだ。
ここで徳丸先生は千津にカナメのことは自分に任せてほしいと提案する。

今構想している飼い主を亡くした動物の家に招き入れたいらしい。
もし飼い主がいなくなっても最後まで動物達が幸せに暮らせる場所にしたい。
だから1日でも長く元気でいような！と千津を励ました。

千津は自宅に戻り、夫の仏壇の前で手を合わせる。
とうとうこの家と離れる時がやってきた。
毎日笑い、毎日話したたくさんの思い出が詰まった場所。
カナメにも徳丸先生の所に行っても元気で可愛がってもらってね！と声をかける。

カナメは優しく鳴き返した。

千津は少しくたびれてしまったらしい。
カナメの横で横たわる。

「もし虹の橋に行ったらお母さんのこと探してね。私もカナメのこと探すから」

「………..」

〜〜〜

虹の橋へ

徳丸が千津の家にカナメを迎えにきた。
しかしチャイムを鳴らしても反応がない。

家の中に入ってみると、カナメの横で安らかに眠っている千津がいた。
慌てて駆け寄るが、すでに千津は虹の橋に向けて出発した後だった。

千津は最後に大切な家族のもとでこの世を去ることができた。

カナメは徳丸先生の家に行った。
達也に写真が送信される。
そこには元気に暮らしている姿があった。

きっと千津も天国で安心してくれているだろう。

、、、ん？

達也は携帯電話を急いで閉じる。
トキワに見られたくない文章が書いてあったからだ。
何て書いてあったか気になるので何度も聞くトキワ。

「お前には熟れた動物看護師がお似合いだ！」

3話終わり(=^･ｪ･^=)